Multi Vitamin & Mineral

Multi Vitamin & Mineral です。プログラムに関することを書いております。

Mac ユーザーのわたしが Nexus7 (2012) が激重なので、 Android のバージョンを 5.1 から 4.4.4 にダウングレードした話

うきうきで新バージョンにアップロードしたら、激重でゲンナリ (ノ∀`)アチャー したのでダウングレードしたお話です。

ダウングレードしてみたら、急激に快適になりましたよ。 今まで手に取ることすらしなくなった Nexus7 も、これを機にまた使ってみようかと思ってますよ。

いや、にしても、この手の情報、結構ネットで引っかかるのね。 みんなアップグレードして重い重いの大合唱ですね。 手順を丁寧に説明した記事はたくさんあるのですが、Windows向けの情報だったり、一部古かったり、不要な情報が沢山含まれていたり、と、あっちいったりこっちいったりで、大変だったのです。 なので、取り敢えず、2015年11月現在、わたしが Mac でやった方法をまとめておきました。

ダウングレードに必要なソフトウェアのダウンロードと準備

Android Studio のインストール

Android Studio は Android アプリを開発するためのものです。 今回はその中の一部の機能である「platform-tools」を使います。 platform-tools を使って、端末に OS(Android) を再インストールすることになります。

http://developer.android.com/sdk/index.html

こちらからダウンロードして、同じフォルダに解凍します。

わたしが再インストールを行った時のバージョンは、「Android Studio 1.4.1」でした。 ダウンロードしたファイルを素直にダブルクリックし、ApplicationフォルダにコピーすればOKです。

Applicationフォルダに配置された Android Studio.app は、一度起動しておくと良いでしょう。 この時に各種ダウンロードも行われます。 ただ、わたしは何の考えもなしに起動して、ダウンロードが行われてしまったため、この作業が必須かどうかは分かりませんでした。 すみません。。。取り敢えずやっておきましょう。。。

起動して、「Welcome to Android Studio」と表示されたダイアログが開けば、無事にインストールができたと考えて良いでしょう。

platform-tools の確認

Android Studio のインストールで、 platform-tools もインストールされているはずです。 場所は /User/(your user name)/Library/ の配下にあります。 ターミナルを開いて確認してみましょう。

あ、ターミナルは必須です。 アプリケーション > ユーティリティ > ターミナル.app から起動できます。 起動したら、以下、$ より右側の文字をコピペすればOKです。

$ cd ~/Library/Android/sdk/platform-tools
$ ls -l
total 6424
-rw-r--r--   1 (your user name)  staff   167046 11  1 20:58 NOTICE.txt
-rwxr-xr-x   1 (your user name)  staff  1175964 11  1 20:58 adb
drwxr-xr-x   4 (your user name)  staff      136 11  1 20:58 api
-rwxr-xr-x   1 (your user name)  staff    62572 11  1 20:58 dmtracedump
-rwxr-xr-x   1 (your user name)  staff   216384 11  1 20:58 etc1tool
-rwxr-xr-x   1 (your user name)  staff   554816 11  1 20:58 fastboot
-rwxr-xr-x   1 (your user name)  staff    13348 11  1 20:58 hprof-conv
drwxr-xr-x   3 (your user name)  staff      102 11  1 20:58 lib
-rw-r--r--   1 (your user name)  staff    16509 11  1 20:58 source.properties
-rwxr-xr-x   1 (your user name)  staff  1063508 11  1 20:58 sqlite3
drwxr-xr-x  14 (your user name)  staff      476 11  1 20:58 systrace

一覧に表示されている fastboot が今回使う機能になります。

参考サイト

ブートローダーのアンロック

さて、再インストールにあたっては、ブートローダーのアンロックが必要になります。 これにより、メーカー補償がきかなくなります。 作業にあたっては、ちゃんと調べたうえで、自己責任でお願いします

また、ここでは手順だけ書きますので、詳しくは以下の参考サイトをご参照ください。

参考サイト

USBデバッグを可能にする

USBケーブル接続を行い、パソコン側でインストール操作をします。 そのため、端末側に「USBデバッグを可能にする」という設定が必要になります。

開発者向けオプションは、デフォルトでは非表示になっています。 そこで意図的に表示させてあげる必要があります。

設定アイコン > 端末情報 と進みます。 「ビルド番号」を連続でタップします。すると、「あとN回タップしてね!」とポップアップ表示で教えてくれるので、その回数分タップを続けます。 「これでデベロッパーになりました!」という表示がでればOKです。

f:id:hiranoon:20151102012009p:plain

すると、端末情報の上に「開発者向けオプション」が表示されます。

f:id:hiranoon:20151102012014p:plain

開発者向けオプション に進み、「USBデバッグ」をONにします。

f:id:hiranoon:20151102012019p:plain

参考サイト

端末を fastboot モードにする

電源ボタンとボリューム下ボタンを同時に30秒ほど長押しします。

倒れたドロイド君の画像が表示されればOKです。 これが fastboot モード、と呼ばれるものです。

現在、一番左下に、「LOCK STATE - LOCKED」と表示されていると思います。

ブートローダーのアンロックをする

ここで、インストールされた platform-tools の出番です。 ターミナルを立ち上げ、以下のコマンドを打ちましょう。

$ cd ~/Library/Android/sdk/platform-tools
$ ./fastboot oem unlock
...
(bootloader) erasing userdata...
(bootloader) erasing userdata done
(bootloader) erasing cache...
(bootloader) erasing cache done
(bootloader) unlocking...
(bootloader) Bootloader is unlocked now.
OKAY [ 43.686s]
finished. total time: 43.686s

すると、端末側に実行するか選択をする画面が表示されます。 もちろん「Yes」と選択します。 ここ、ちょっと注意なのですが、ボリュームボタンの大小で選択が変わり、電源ボタンで選択実行となります。

f:id:hiranoon:20151102012025p:plain

左下の表記が「LOCK STATE - UNLOCKED」に変わったらOK!

f:id:hiranoon:20151102012030p:plain

Android OS のダウンロード&インストール

ファクトリーイメージのダウンロード

インストールしたい Android OS を以下のサイトからダウンロードします。

Factory Images for Nexus Devices    Nexus Files for Developers    Google Developers

ファクトリーイメージと呼ばれるものです。 これは、端末を工場(ファクトリー)出荷状態に戻すことができるイメージファイルです。

このサイトには、端末の種類ごとに表があり、その中に各種バージョンのファクトリーイメージのダウンロードリンクがあります。 まずは、自身の端末向けの表を探し、そこから希望するファクトリーイメージをダウンロードします。

わたしの端末は Nexus7(2012) なので、以下の用になりました。

  • 表 → "nakasi" for Nexus 7 (Wi-Fi)
  • ダウンロードしたもの → 4.4.4 (KTU84P)

nakasi-ktu84p-factory-2c6e4d6f.tgz というファイルがダウンロードされました。 ダブルクリックをして解凍しておきます。

インストール

解凍してできたフォルダに移動します。 ここでもターミナルを使います。

わたしはダウンロードフォルダにダウンロードして、そこで解凍して、 nakasi-ktu84p というフォルダができました。 なので、場所は ~/Downloads/nakasi-ktu84p になります。 別の場所で解凍された方は、適宜自身の環境に合わせてください。

$ cd ~/Downloads/nakasi-ktu84p
$ ls -l
total 754464
-rw-r-----@ 1 (your user name)  staff    2150992  4  2  2015 bootloader-grouper-4.23.img
-rw-r-----@ 1 (your user name)  staff        984  6 14  2014 flash-all.bat
-rwxr-x---@ 1 (your user name)  staff        872  6 14  2014 flash-all.sh
-rwxr-x---@ 1 (your user name)  staff        698  6 14  2014 flash-base.sh
-rw-r-----@ 1 (your user name)  staff  384115329  6 14  2014 image-nakasi-ktu84p.zip

端末を fastboot モードにする

電源ボタンとボリューム下ボタンを同時に30秒ほど長押しします。

(一連の作業をされていたなら、すでに fastboot モードになっていると思います。)

ファクトリーイメージをインストール

先ほどダウンロードした中にある flash-all.sh というファイルでインストールができます。

その前に、 flash-all.sh 内で、fastboot コマンドを使っているので、パスを通しておく必要があるので export をしています。 その後に、 ./flash-all.sh とすればOKです。

$ cd ~/Downloads/nakasi-ktu84p
$ export PATH=$PATH:~/Library/Android/sdk/platform-tools
$ ./flash-all.sh
...
(bootloader) Bootloader is already unlocked
OKAY [  0.018s]
finished. total time: 0.018s
erasing 'boot'...
...中略...
OKAY [  1.147s]
writing 'cache'...
OKAY [  0.620s]
rebooting...

finished. total time: 157.476s

ここまで来ると、端末側でAndroidが初期起動します。

f:id:hiranoon:20151102012036p:plain

お疲れ様でした!

参考サイト